照明器具点検のオススメ
照明器具は10年経ったら要チェック!
毎日、なにげなく使用している照明器具。
照明器具には耐用年限があるにもかかわらず、案外見過ごされているのが現状です。10年を過ぎた照明器具は、外観だけでは判断できない器具の劣化が進んでいます。
例えば、器具内の部品(安定器・ソケット・電線など)が絶縁劣化等によりまれに発煙事故に至る場合があります。
安全性の面からも早めに点検と交換をご検討ください。
現在お便いの照明器具にこんな現象は出ていませんか?
外観だけでは判断できない器具の劣化が進んでいます
ランプ以外の照明器具の部品も、使用年数に伴い劣化します。
一般に、使用年数が10年を過ぎると故障率が増加し始め、15年を超えての使用は危険が伴います。(下図参照)
安全のため、お使いの照明器具の適正交換時期を考慮いただき、ランプのみの交換ではなく照明器具のお取り替えを、ご検討くださるようにお願いします。
JIS C 8105-1「照明器具-第1部:安全性要求事項通則 解説」に基づきJLMA作成
使用時間 | 3,000時間/年(10時間/日) | ||||
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主な用途 | 事務所、工場(一般)、店舗 | ||||
使用条件 | 電圧 | 定格 | 105% | ||
温度(℃) | 30以下 | 40 | 30以下 | 40 | |
交換時期(年) | 10 | 5 | 7 | 3.5 |
※次の条件で使用されますと絶縁材料の温度上昇が大きくなり器具寿命が短くなります。
●電源電圧が105%を超えるもの。
●周囲温度が40℃を超える場所。
●裏面にガラスウールなど断熱性の材料を用いた天井面に取付けたり、埋込み器具背面を断熱性の材料で覆う場合。(断熱材で覆われる場合は、断熱施工器具をご使用ください。)
●10時間/日 を超えて点灯する場合。
●JIS C 8105-1「照明器具-第1部:安全性要求事項通則 解説」から抜粋
ご利用中の照明器具に、このような劣化が現れていませんか?
点検・交換をお願いします。
なんら問題がないように見える場合でも、10年を過ぎた照明器具は、内部では劣化が進んでいる場合があります。
1~5の点検をお願いします。
屋外器具の錆の例:屋外塩害地域への設置により、器具表面の塗膜がはがれ落ちています。
熱によって銘板が変色しています。
劣化の進んだ安定器の内部例:ビニル電線被覆が熱のために変形し、もろくなっています。
安定器巻線部表面のエナメル被覆は、熱劣化のため硬化し、部分的に剥離が発生しています。
ソケットの汚損がひどく、クラックも入っています。更に内部の導電板も著しく酸化しています。
ソケットが熱劣化により変色しています。ひび割れから破損に至り、ランプが落下する危険があります。
クラック拡大写真
蛍光ランプのフィラメント付近が黒化し、放電性能が低下しています。
器具内部電線の表面に亀裂が認められ絶縁性能が低下しています。
非常に稀なケースですが以下のような事例があります。
寿命末期の蛍光ランプの異常発熱により、ソケットが溶けたもの。
【左】長期使用によりコイルレヤーショートから短時間の異常発熱によりコイル断線(不点灯)したもの。
【右】コイルレヤーショートから焼損に至ったもの。
発光管黒化 → 発熱性低下 → 異常過熱 → 圧力上昇 → 発光管破損 → 破片飛散 → 外管バルブ破損
※破片が体育館の床に落下し、破片が散乱した。etc
非常に稀なケースですが、ハロゲン電球では、定格寿命を超えて使用すると、黒化などの原因で破損に至る危険があります。
内部素子の絶縁破壊によりコンデンサケース内圧が増大し、ケースが破壊したもの。
電子安定器の電解コンデンサ内の電解液が霧状になり放出し、コンデンサ上部が膨れ上がったもの。
照明器具の安全のために、1年に1回は点検をおすすめいたします。各チェックシートにて安全点検項目について点検し、該当する場合は点検結果欄の処置手順に従ってください。
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