必要照度の確保と大幅な省エネの実現
老朽化した学校体育館を全面リニューアル
■鹿沼市立東中学校 屋内運動場
所在地:栃木県鹿沼市
敷地面積:2.263.16㎡
鹿沼市には市立中学校が10校あり、そのうちの創立62年の伝統ある市立東中学校は、現在、特別支援学級を含めて、30学級、生徒数約900名を擁している。
校内には、5階建ての校舎のほか、旧屋内運動場、25mプールなどが配されていたが、屋内運動場は生徒数に比べ狭く、長年の使用で老朽化が進んでいた。そのため、平成24年3月、1階にアリーナ、2階に武道場(柔道場・剣道場)をもつ屋内運動場としてリニューアルオープンされた。
LED高天井用照明器具を採用し、各種競技に必要な照明環境を確保しつつ、さらなる省エネを実現。
バスケットボールをはじめ、バレーボール、バトミントンなどの一般競技を行うアリーナに取り付けられたLED高天井用照明器具(初期照度補正機能付)は、400Wメタルハライドランプ高天井用器具とほぼ同等の明るさを平均消費電力200Wで実現。さらに、その特性である長寿命(60,000時間)を生かし、今後約15年間もランプ交換不要という、人的、経済的コスト削減が期待される。
LED高天井用器具はアリーナ面積1,240㎡、天井高約10~13mの切妻天井に分散設置され、JIS一般競技照度基準をクリアする全点灯時平均照度510lxを確保している。また、器具下面にはグレアの抑制を図るとともに、ボール等による衝撃から器具を保護するため、拡散カバー付下面ガードと落下防止ワイヤーを採用している。
加えてLED照明だから可能な、瞬時点灯・瞬時再点灯の特性を活かし、「エリア別点灯」「間引き点灯」などの点灯パターンを設け、競技種目に応じた適度な明るさを、無駄なく誰にでも容易に操作できるようにしている。
1階アリーナの照明。平均消費電力200WのLED高天井用照明器具を切妻天井に分散設置。 器具下面には拡散カバー付下面ガードを装備し、落下防止ワイヤも設置
拡散カバー付下面ガード装備のLED高天井用照明器具
武道場では、「競技者の激しい動きが見やすい視環境」を必要とする一体形LED照明器具が活躍。
2階の武道場の照明は、Hf32形高出力蛍光灯器具2灯用と比べ26%の省エネ・長寿命の一体形LED照明器具薄形タイプ(平均消費電力63W)を整列配置し、平均照度730lxを確保している。
薄い器具形状によるすっきりとした天井面、その天井面を照らす側面光で空間全体の明るさ感を照度値以上に高めて競技者の激しい動きを見やすく、判断しやすい視環境としている。また、競技中、竹刀等の道具が接触しても危険性のないよう器具用ガードを設置し安全にも充分配慮している。
2階武道場には一体形LED照明器具薄形タイプを整列配置
器具用ガード装備の一体形LED照明器具薄形タイプ