省エネ環境から生まれる経済効果
3つめは「省エネ」についてなのですが、今回の照明器具交換に関して発生する「コスト削減」「CO2削減」などは、気になるところです。 「経済効果」については目に見える形をお感じになっていらっしゃいますでしょうか?
電力使用量は校舎敷地単位で計測しているため、体育館単体での効果は不明なのですが、恐らく約半分に減ったものと思われます。一般教室に比べてかなり大型な施設であるため、キャンパス全体の電力使用量の削減にも大きく寄与しています。
桜美林学園では、2010年に学園中期目標が策定され、その中で“エコ・キャンパスの実現”として消費エネルギーを10%程度削減するとして様々な取り組みを行っています。震災を受けての節電への取り組みを行った効果もあわせてですが、目標達成を十分に実現できそうです。
リニューアルされたLED 照明
それは、素晴らしいの一言ですね。
逆に言うと、それまで今回の削減相当量の無駄な電気を使っていたということかも知れませんね。
その大きな効果の一つが、この体育館のLED照明器具へのリニューアルと言えます。早朝から夜まで1日12時間以上、また夏の点検期間、年末年始を除きほぼ一年を通じて(年間300日以上)稼働している施設ですから、相当量の電力を消費していたわけですね。
現在でもこのように効果が見えるのであれば、これから半年後、1年後は大変楽しみですね?
そうですね。今現在で体育館のある敷地では、契約電力は1昨年頃のピーク時から約2割も下がっていますから。大幅なピークカットを達成できているということは、全体の使用量としても大幅な削減が達成できることにもつながります。その他の照明設備についてもLED照明への更新が順次進んでいますから更なる期待ができます。
桜美林大学には附置研究機関として「環境研究所」が設置されているのですが、2010年度から「環境報告書」を作成、公表しています。現在最新版の発行が予定されており、その様々なデータをまとめ、資料として準備しているところです。前年度版での報告データと比べで大幅な削減結果が表れ、良い報告が出せる形になってきたと楽しみにしています。
環境向上への取り組みが、個々の意識向上へ
こうした貴校における環境への取り組みについて、今後の方針をお聞かせ下さい。
節電ということももちろん大切なことではありますが、いたずらに電気さえ節約できればいいというわけではなく、様々な方法・仕組みにより省エネを図りながら、今まで通りの学園の安全な教育・研究環境を確保するというのが、私たちの課題です。限られた予算の中でいかに、それらを両立させるかということが今後のテーマでもあります。
貴校のこうした節電や省エネへの取り組みがスタンダードなキャンパスモデルとして今後、他の学校にも影響を与え、そういう意識が広がって行くといいですね。
こうした取り組みをどんどん発信して行かなければと思います。「環境報告書」という形で、一つの学校が施設・設備としては今どのような取り組みを行っているか、ということを知っていただくことが重要ですね。学園にかかわる様々な人が、その様子を見て、ああ変わっているのだなと思ってもらえることが、意識の改革の一歩につながればと思います。
おっしゃる通りですね。見た人が「ああ、これがLEDなんだな、省エネになるんだな」と分かると ころから、意識が変わって行くような気がいたします。 本日は本当に貴重なお話をありがとうございました。貴校のこうした学習環境向上への取り組み が今後、どんどん社会に広がって行くことを大いに期待したいと思います。
今回のリニューアルに採用頂いた照明器具
製品名: | LED高天井用照明器具 |
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特 長: | メタルハライドランプ400Wに替わる軽量・コンパクトなLED高天井用照明器具。 ランニングコストを低減するLEDモジュール寿命60,000時間。 LED特有の瞬時点灯可能な性能によりこまめな電源制御が可能。 詳しくは「学校・体育館の省エネ手法」をご覧ください。 |